クールビズ
私は、真夏であろうが、真冬であろうが、1年中、仕事のファッションはネクタイ着用にしています。勿論ジャケットは着用。夏のくそ暑い日も半ばやせ我慢しています。暑くないかと言えば、確かに暑い。しかし、下着は速乾性のひんやりしたモノを着用しているし、上着やワイシャツもそれなりに対策は施したモノを着用している。素材や色合いも涼しげなモノを選んでいるので、これもクールビズと言えば言えなくはない。ネクタイについては皆さんから「暑くないですか?」と言われるのですが、これが意外と気にならない。慣れもあるんでしょうが、ネクタイをしていることそのものが暑いと言うことはないんです。
思うに、ビジネスシーンというのはそれなりに、気構えや駆け引き、演技に演出も必要で、そうなるとファッションは大きな意味を持ってくる。勿論、仕事によってはネクタイはしない方がいい業種もあるでしょうが、私のような税理士という堅い仕事は、やはり、それなりの権威を示したり、演技が必要だと思うんです。クールビズってのは基本的に涼しくなりたい「自分のため」のファッションで、仕事上の演技のためのファッションは相手のため、或いは仕事のためなので、考え方のスタートから違う。相手のためのファッションと言うことは「身嗜み」なのです。身をたしなむのですね。例えば、女性のハイヒールだって、決して楽な履き物じゃないけど、ファッションでは重要な意味を持つので、皆許容できる範囲の我慢をしてはいているはずで、身嗜みが「相手のため」と考えると、おんなじなんです。
ま、百歩譲ってクールビズそのものがファッションのひとつの類型と割り切れば、そういうものもあって良いとは思うのですが、中途半端にネクタイだけ外すというのは、ただ「だらしがない格好」に過ぎず、決して、ファッションではありません。それ以前の問題です。そもそも、普通のワイシャツはネクタイをすることが前提にデザインされていますから、ネクタイを外してワイシャツを着るというのは、ベルト着用が前提のズボンのベルトをしないではくみたいで、ただ単にだらしない。だったら、最初からネクタイをしないことを前提としてデザインされているシャツか、ポロシャツ、ちょっと古いけど「開襟シャツ」にすればいい。
ということで、34度を超えた猛暑の今日も、私はネクタイ締めてスーツを着て、涼しい顔をして町中を歩いています。